ハミルトンの人気の秘密は歴史にあり!!鉄道時計とミリタリーウォッチに良さが詰まっている件

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モノ選び

時計屋さんで働いていると

公私ともに

ハミルトンについて

「結局ハミルトンの中で、どの時計がいいやつ?」

と言われるので言わせてください。

時を司るモノのメーカーだからこそ歴史的に

「カーキフィールドかレイルロードにしておけ」

といっても

ハミルトンは特別に高級

ってわけではありません。

時計業界で確固たる知名度と

人気の理由は

歴史にあります。

早速表題の件ですが

時計の歴史に欠かせないのは

戦争と移動手段といっても過言ではありません。

キプトンの悲劇」ってご存知でしょうか。

1891年のアメリカで起きた

鉄道の正面衝突事故です。

鉄道の正面衝突事故ですよ?

えげつないですよね。

当時アメリカで大陸横断鉄道は

単線で上り線下り線ともに運行されていました。

時代も時代ですから

もちろん電話や信号などの通信機器もなければ

世界標準時間なんてものもありません。

そんな時代背景で

上り線と下り線が単線で運行しているということは

いかに時間に正確に、どこを通過するか、

シビアに要求されます。

片方の機関士の時計が4分ずれていることで

この列車の正面衝突事故が起きてしまったのです。

これを重く見て

地元の標準時を管理していた

時計宝石商のボールが

事故の調査と再発防止策の考案に

抜擢されました。

このボールこそ

かの有名時計ブランドBALLの創始者

ボールさんです。

このボールさんが鉄道時計の標準基準である

「レイルロード・アプルーブド」を策定しました。

レイルロード アプルーブド

①アメリカ製16もしくは18サイズ(55㎜もしくは60㎜)のムーブメントを使用すること

②最低17石の時計であること

③最低5姿勢で調整すること

④制度は1週間に30秒以内であること

⑤温度はセ氏4.4~37.8度に耐えうること

⑥白い文字盤に、黒いアラビア数字で、太い針がついていること

⑦秒単位の時間調節が可能なこと

⑧蓋のないケースに収めること

蒸気機関車の操縦席は

ボイラーの高温さと

絶え間ない振動がつきものです。

そんな環境下で

1週間に30秒以内の誤差で

抑えなければなりませんでした。

現代で1万円くらいで手に入る機械式時計でさえ

一日に1分ほどのズレは許容範囲とされています。

いかに1週間に30秒以内の誤差に抑えることが

難しいか、おわかりいただけるでしょう。

この基準を満たした時計を作り出したメーカーの一つが

ハミルトンなのです。

過酷な環境下に挑み続ける

上記のレイルロード・アプルーブドによって

ハミルトンは温度や振動に強い時計を作ることが

できるようになりました。

時代は進み移動手段は進化し

鉄道から飛行機へと発展しました。

飛行機になると

大陸を超えて

緯度経度の単位で移動することが可能になります。

地面であれば高度は関係ありませんでしたが

気温も気圧も重力も変動する

操縦席で正確な時間を刻む時計が必要になります。

こういった移動手段の発展が

時計に求められるスペックを

高めていきました。

飛行機が発展したことになると

戦争でも用いられるようになり

ハミルトンはアメリカ軍に腕時計を提供し始めます。

そこで生まれたのがカーキシリーズなのです。

時代とともに

ハミルトンの時計といえば

鉄道時計であったり

ミリタリーウォッチであったりと

代名詞が変わりますが

共通するのは

過酷な環境下で正確な時間を刻むことなのです。

ここにハミルトンの歴史的な魅力があるわけです。

そんな歴史を感じながら

「ところでそのハミルトンの

鉄道時計やらミリタリーウォッチ

っていうのはどんなモデルなの?」

って聞かれそうですね。

いくつか例を出しておきます。

鉄道時計はレイルロードです。

ミリタリーウォッチは

カーキシリーズと呼ばれるものです。

レイルロードアプルーブドにもあるように

アラビア数字と太い針は

時計の見やすさ(視認性)に直結するので

ミリタリーウォッチは基本的に

どこのメーカーも似ています。

ついでに少し話に出た

飛行機用に開発された時計を

パイロットウォッチと言います。

高機能なものだと

高度や燃料の残量を算出できるようになっています。

一般的ではないので

定番なパイロットウォッチを紹介します。

こんなところでしょうか!

時計メーカーなだけあって

歴史に注目すると

どのブランドも面白いものです。

特に今回のような

時計産業を発展させるような出来事や

ブランドとしての正統性だとかを求めると

やっぱり歴史を知らなければなりません。

ブランド物を買うと

「そのブランドでそれはセンスない。」

って口を挟む人いますけど

メーカーのブランドや理念から

意見していたりするので

めんどくさがらず

聞いてみるのもいいですね。

今日はこの辺で!

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